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zoom RSS 『破提宇子』稽古場日記−3

<<   作成日時 : 2015/09/05 23:59   >>

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さてさて、三日目の『破提宇子』稽古場日記なんだが、昨日今日、金曜土曜は稽古がお休みだったので、木曜日の稽古場日記のアップなのである。何となれば、木曜日の稽古場で大事件が発生、もう疲労困憊して疲れ果ててしまったのである。金曜日は副業のタロット・リーダー&タロット・コーチの仕事で吉祥寺のギャラリー&占いシコウに行かねばならず、もうそれが終わって帰ってきた時は精神的にも肉体的にも疲労のピーク……とてもブログの更新どころでは無かった。

それでは木曜日の話である。

稽古に行こうとして、最後のメールチェックをしていた時、もう、寸前にタロット・リーディングの鑑定依頼のメールが来ていた。前にも占って上げた方で、つまりはリピーターさんである。わざわざ私に御指名だ。切羽詰まった状態であるらしい……まあ、むげにも出来ず、どうせタロット教室の授業があるのだからと、承る旨の返信をしていたらタイムリミット……少し到着が遅れる旨を連絡して、いざ稽古へ! その間、刻々と、
「今ここにいるぞ」
とLINEのグループに所在地を伝え、スタンプを押しまくり、であったが……

稽古場に到着すると、俳優達はアクション監督、恩田眞美ねえの指導でストレッチ中。そして、野口と松永は離れてチラシ撒きの作戦会議中。だが……何かがおかしい……そうだ、阿野さんがいないぞ!

アノッチこと阿野さんは演劇実験室∴紅王国の副代表。そして出演者の中でも最長老である。永遠の48歳という事でホムペのメンバー紹介ページでは年齢不詳にしてあるんだが、実は先日66歳におなりになった。アラセブンという奴である。四年前には大腸癌という大病も患っている。かてて加えて、稽古開始前の日曜日から、
「首を寝違えた」
と云って、たいそう体調不良な御様子……前日の稽古二日目でも調子の悪い御様子で、到着前には、降りるバス停を間違えたというポカもやっている。だが、この日はなんの連絡も無い……

「おーい、アノッチどうした? また違うとこに行っちゃったか?」
「ああ、いや、連絡無いですねえ……」

当然だが、演出家はもの凄い不安の予感に襲われたのである。そう云えば、先日、阿野さん宅のキーボックスの暗証確かめたばっかりだ……虫の知らせか……? 俳優達はストレッチを終えて、紅王国の必殺武器であるハイパー・スローモーションの練習に入っている。言いしれぬ不安に駆られた演出家は外へ飛び出し、阿野さんに電話を入れたが……出ない! 携帯も留守電になってしまった……
「アノッチ、生きてる? みんな心配してるよ! 連絡して!」
留守電にそう吹き込んで、稽古場に戻ると、みんなは机を並べ直して、読み合わせの準備に入っている。だが演出家は気が気でない。更にタイミングの悪いことに、iPhoneがSIMを認識しなくなり、自分の携帯も使えなくなってしまった。誰かiPhone見てくれと云いつつ、
「阿野さんと連絡がとれん。ずいぶん体調悪かったみたいだし、家で倒れちゃいないだろうか? こういう時は救急か? それとも110番か? ああ、畜生、俺が演出家で無かったら、今から鶯谷のアノッチの家に行ってくるのに!」
前日の阿野さんの不調を見ている一座のみんなも騒然……幸い、というか、前日に阿野さんがみんなに名刺を配っていたりした。住所は分かる。
「マンションの大家さんに連絡は?」
「駄目だ。阿野さんは賃貸で無くて分譲でマンション買っているから大家さんいないよ」
「じゃあ、管理会社は検索出来ない?」
……もう、本当に騒然。阿野さんの紹介で座組に入った弟子の中村真衣も樽本綾子も蒼白になっている。
「阿野さんちに行ったことがあるのは俺だけか?」
と云った者の、iPhoneが直らない。野口清和も電話してくれるが、やっぱり連絡もとれない……万事休す。
「俺が行ってきます。阿野さんいない場面では俺の稽古は出来ませんから」
松永太樹が立ち上がった。こういう時、奴はとても頼りになる。
「私も付いて行きます。一度は行ったことがありますから……」
と、坂元郁子……
「たのむ……」
二人を見送った後、演出家は腰が抜け、膝もガクガクして手も震えている……
「すまん、一服させてくれ……」
またしても……何で稽古場で煙草が吸えんのだ! なんで俺はキーボックスの暗証を確かめてiPhoneのメモに入れたんだろう? なんで、なんで……阿野さんにもしもの事があったら、誰に代役を頼めるというのだ……誰に!? よりによって、テアトロの中川編集長から、大いに期待しているとの電話を貰ったばかり。公演中止……頭の中を色んな言葉が駆け巡る……

一服から帰ってくると……そう、開始時間から25分ほどだろうか……
「野中さん、阿野さんから連絡来ました!!」
「な、何っ!?」
やっぱり体調不良で寝落ちしていたらしい。もうみんなで、くり返し、
「今日は来ないで良い、休んで下さい!」
と連絡する。そして別のメンバーが、松永と坂元を呼び戻す連絡もする。一安心……とは言え、すぐに気分を変えて稽古には入れる訳も無く、
「15分後に開始する」
と告げて演出家はまた喫煙所に向かう。だが……その後の稽古が全く芝居にならなかったのは云うまでも無い。樽本綾子はトイレに駆け込んで動けなくなってしまうし、演出女子兼務の中村真衣も、胃がキリキリすると蹲っている。なんとか稽古を始める物の、帽子の男、ミッチーこと尾山道郎の芝居がダメダメで、演出家も共演者も苛々してくる……何でも、後の飲み会で聞いたら、ミッチーは阿野さんのドッペルゲンガーを見たらしい。言ったら本当になると思って口を閉ざしていたのだそうだ……ヒロイン璃辺華の松岡規子もなんかおかしい。気丈に稽古していたが眞美ねえも集中力を欠いている。

「すまん、今日はもうとって良いか?」

時間を30分以上残して、演出家は稽古の終了を告げた。
「もう、今日はダブル佳代子の写真を撮る気満々で来たのに……」
と云うと、気丈なダブル佳代ねえは、
「撮って撮って!」
と、演出家を励ましてくれたのであった。

五人ほどで飲みに来た物の、浴びるほどの大酒飲みの演出家も酒に手が出ない。カルピスと黒烏龍茶を飲んでから、やっとウイスキーを流し込む。手が震えて氷をグラスに入れられない。
「今日、野中さん、ずっと手が震えてましたよね……」
そう云ったのはミッチーであった。奴からドッペルゲンガーの話を聞いたのはその後である……乾杯の音頭は、メロディー付きで、
「アノッチのバ〜カ〜♪」
であった。

大変な一日だった。そして翌日の占い師の副業を終えた演出家は、何時もの二倍の精神安定剤を飲んで、土曜の夕刻過ぎまで眠り続けたのであった。

ケッ、お仕置きにアノッチの恥ずかしい写真をUpしてやる……とも思ったのだが、読者の皆さんもそんな物は見たくあるまい。なので、今回の女優陣のベテラン二人、靖国の母を演じて下さる桐朋演劇科でも青年座でも一年先輩の藤井佳代子さん、隠れキリシタンの母を演じる演劇科同期の原佳代子、ダブル佳代子の写真をUpする。二人ともシベリア出兵で御主人を亡くし、ノモンハン事件で息子を亡くしたという戦死者遺族のお母さん……見よ、今でもお二人はこんなに美しいのだ!


画像






演劇実験室∴紅王国・第拾参召喚式『破提宇子』のプロモートページはこちら↓

http://www5e.biglobe.ne.jp/~kurenai-/hadaiusu-promo.html

入場券は9月6日(日)より発売、予約開始。

前売り券購入フォーム、ゲッティーは上記プロモページにリンクあり。

電話予約 カンフェティチケットセンター 0120-240-540(受付時間 平日10:00〜18:00)
ご注文の際に「野中友博の扱いで」とお申し付け下さい。

当日、劇場受付にて料金の精算、とりあえずネットで予約のみと云う方はこちらから。自動的に野中の扱いとして登録されます。
携帯から http://ticket.corich.jp/apply/67466/001/
PCから https://ticket.corich.jp/apply/67466/001/

皆様、御来場、お待ちしてます(^_^)

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