紅王の宮殿・野中友博公式ブログ

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<<   作成日時 : 2012/01/06 03:47   >>

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 今年の初ブログだけれども新年の挨拶なんて物はしない。ここ十何年かやっていないのでしらけるだけだ。

 年末年始のお休みはとにかく本を読んでいた。あと11時間後ぐらいには出勤してタロット教室の授業をしなければならない。読みたいだけ本を読んでいて良いという至福の時間がもう終わる。

 読書は、多分、創作の為の物と、占術オカルト関連の物を7対3ぐらいの比率で読んでいたと思う。創作のターゲットにしているのはヒロヒトとアサハラ……なので、尊師への帰依とか、現人神の神聖不可侵とかが創作の要で、そう云う事は日本人の記憶としてはマイナスの要件の筈だが、占術やオカルトの本……というか、わざわざ「スピリチュアル」という言葉を使っている本には低次黒魔術のやり方が愛の白魔術のような言いようで書かれていて違和感を持ってしまう。ああそう、オウムやカルトはダメだけどスピ系なら良いんだ……なんてね。

 地下鉄サリン事件のあった翌年の96年に、僕は『真・化蝶譚』という戯曲を書いて上演した。世間様のオウムバッシングのヒステリーが本当に怖かった。それがこの戯曲を書かせたし、僕の全てを突き動かしていた。でも、宣伝力も知名度もない公演は興行的には惨敗だったし、翌年に『赤死病の仮面』という企画書を書いてエイズ問題を書こうと思っていた企画は下北沢の某劇場から却下されて結局日の目を見なかった。

 色々と考えた末に、『真・化蝶譚』から「真」の文字を外して、『化蝶譚』としてテアトロ新人戯曲賞に送ったら、幸運な事に受賞した。「真」の文字を付けるか付けないかには色々あって、86年に一度『化蝶譚』というタイトルで公演をした事があって、その差別化で『真・化蝶譚』と書いた物を応募する時、私は決めたのだ。
「86年の『化蝶譚』は無かった事にする」
今では86年版は、私の中では『旧約・化蝶譚』と呼んでいる。

 賞をとると云う事は、演劇界において色々な事が劇的に変わる。これを機会に僕は演劇実験室∴紅王国を設立したし、それまでいくら招待状を送っても来てくれなかった演劇評論家が大勢僕のお芝居を観に来てくれるようになった。

 ああ、違うな……今、言いたい事、書きたい事はそんな事ではないんだ。

 僕は今、再びオウムと対峙している。今更……という批判や揶揄は承知の上だ。昨年、3.11という決定的な事態があって、フクシマの原発が完全に終息する事を見届ける事は僕の寿命では不可能だろうと思う。僕らの世代の責任は何かと考えて長い事煩悶し続けた。長い時間はかかったが、僕らの世代の責任は昭和の負の遺産と、諸々のオウム真理教事件以降、急激に息苦しくなってしまったこの国のターニングポイントを生き証人として書き続ける事でしか、僕は3.11の呪縛から逃れられないと思ったのだ。

 ヒロヒトとアサハラ……それはもう決まっている。どういう形にするかの構想はまだ何も無い。ただ、オウムやアサハラ、昭和とヒロヒトについて、ただ読んだり観たりしている……それだけ。

 アサハラは直接自分の手で誰かを殺した事はないが、十数件の事件について有罪判決を受け、死刑が確定した。自分で殺していないと言う事ではヒロヒトだって同じ筈だが、 彼の名の為に死んだり殺された人はオウム事件の幾万倍ではないかとも思う。

 アサハラは尊師、あるいは導師(グル)などと呼ばれていた。ヒロヒトは、お上とか陛下と呼ばれていた訳だが、最終解脱者と自称したアサハラと、現人神であるという神格を否定して人間になったヒロヒトを何となく重ねてみたいのだ。

 戦争責任と言う事について、あるいは靖国参拝をやめた事について、最後まで明言を避けてヒロヒトは逝った。どうして地下鉄にサリンをまいたのか、何も語らぬままアサハラは吊されようとしている。

 この二人を重ねる事について、某氏から「何を面白がっているか分からない」と言われたが、現時点では私にも分からない。ただ、これはリアリズムの問題ではなく、極めてオカルティックな命題なのだ。だから私にしか書けない。そんな発想をする劇作家は、多分、私しかいない。だからこそ私が書く意味がある。

 オカルトはダメだけどスピリチュアルならオッケーという人達への警鐘? そんな事は考えてもいない。あえて言っておくが私はスピリチュアリストではない。オカルティストだ。そしてアナーキストでもあり、尚かつリベラリストだ。ああ、いや、カテゴライズはどうでも良いが、世界は前近代的な呪術性に満ちており、それを自覚的に扱えるかと言う事が演劇人として、また魔導師としての私の立ち位置を決めると思う。

 ヒロヒトとアサハラの共通点? それは「謎」という事だろう。一人は更なる神格化がされ、もう一人は理解不能の極悪人として葬られようとしている。私はそこに一礫の石を投げてみたいと思っているだけだ。

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コメント(2件)

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明けましておめでとう。新年の始まりです。
久しぶり。年賀状来ないからここに※するよ。新作書いてくれ。レギオンのような推理ドラマ仕立てが良いな。「麻原と天皇」面白いじゃない。出来れば来年のスタジオでやりたい。待ってます。
サアちゃん
2012/01/07 16:39
おろろ……サアちゃんと名乗るあなたはもしや……?
年賀状は出すのも返事するのも、ここ十年くらい何方にもやってないんです。お許し下さりませ。
新作は暗中模索で構想中ですが、アサハラとヒロヒトについての芝居は、「復活も現代の鏡花!!」という感じで、「幻想耽美派、尚かつ社会派」という路線を狙っています。
推理ドラマ仕立ては別テーマで……まだ読んでない家族内殺人の実話を元にした小説を買ってあるのですが、そっち関連では如何でしょう? 久々に創作モードに入っているので、いくらでも書き下ろしいたしますよ♪
紅王
2012/01/08 00:51

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